6月半ばあたりになってくると、天気予報などで「夏至」というキーワードを耳にする機会が増えてくるかと思います。
簡単に言えば一年で一番日が長い日。
ってことは一番暑いはず?と思いきや、6月より断然8月の方が暑いですよね。
でもなんで?
子供に聞かれてどうやって説明したらいいかあたふた・・・。
夏至と年間の最高気温のずれについてまとめてみました。
夏至の気温は各地ではこんな感じ
各地の夏至(6月)の平均気温を気象庁のデータベースから調べてみました。
札幌 17度前後
東京 22度前後
大阪 22度前後
福岡 23度前後
沖縄 26度前後
やっぱり、真夏のあつーい!という感じではなくまだ夏に片足突っ込んだぐらいの気温ですよね。
でも夏至は6月20日付近なので、一番日が出ている時間が長いのは間違いありません。
東京 4:24-19:00
これは2018年夏至(6/21)の東京の日の出~日の入り時刻ですが、なんと14時間36分も太陽が出ている計算になります。
夏至と暑さにはずれがあるって本当?
北半球にある日本では一般的に最高気温が出るのは8月です。
では先ほどの6月のおおよその平均気温と、8月の平均気温を比較してみます。
6月 | 8月 | |
札幌 | 17度前後 | 22度前後 |
東京 | 22度前後 | 27度前後 |
大阪 | 22度前後 | 28度前後 |
福岡 | 23度前後 | 29度前後 |
沖縄 | 26度前後 | 30度前後 |
しかし一番暑いはずの8月の日の出日の入りを見てみると・・・
東京 5:04-18:24
2018年8/21の東京の日の出~日の入り時間ですが、13時間20分しかありません。
なんと二か月前の夏至の日よりも1時間以上も太陽が出ている時間が短いのです。
夏至がなぜ一番暑くないのか簡単に説明すると?
結局どうして、太陽が出ている時間が長い6月夏至の日の方が気温が低く、2か月後の8月の方が気温が高いのでしょうか?
理由は二つあります。
まず一つ目は日本では6月に梅雨になっていることです。
日本では梅雨と言いますが、これは雨季(一年で一番降水量が多い時期)の一種です。
雨が降ってしまっているので日が当たりづらく、気温が上がりづらいというのがあります。
とはいっても8月にも雨は降りますし、雨降った次の日でも暑いですよね。
それを説明するのがもう一つの理由で、ずばり熱の伝わり方にずれがあるからです。
気温が上がる太陽光は、まず地面に熱を吸収されます。
その地面を温めた熱が、時間をかけて空気に伝わって行き、じわじわと気温をあげていくのです。
一日の気温の変化を見ても、太陽が一番高くなるのは12時前後ですが、一番気温が暖かくなるのは13~14時ぐらいですよね。
それと一緒で季節的な気温の変化も、一番太陽が高く長く出ている時期よりも、遅れて最高気温が観測されるわけです。
そして月の平均気温が一番高くなるタイムラグは約1.5か月。
よって6月に一番日照時間が長かったとしても、一番暑くなるのは8月になってしまうということです。
もしお子さんに説明する場合には、お鍋で水を沸かすことを例に説明してみてください。
最初に熱くなるのは火が直で当たっているお鍋の金属の部分で、その次に水が温められていきます。
同じように空気の層を通って日光が最初に当たるのは地面。
その地面が徐々に空気を暖めて行っているのです。
夏至が暑くない!気温のずれを子どもに説明する!
●しかし太陽が出ている時間は8月の方が1時間以上も短い
●6月が梅雨で気温が上がりにくいことが一つの原因
●もう一つは太陽光が地面を温め、その熱が空気に伝わるまでに1.5か月もずれがあるのが最高気温のズレが生じる原因
大人になってみると「あ~夏至ね」という一言で片づけがちですが、意外とお子さんに突っ込まれると上手に説明できないことも。
一緒に天気予報をみて何でなのか、他のことも調べて見ると面白いかもしれません。
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