宛名書きをパソコンに全部お任せしてしまうのは楽でいいんですが、私は何か一発ミスするとはがきが全部だめになってしまう可能性が怖いのでいまだに自分の宛名以外は手書き派です。
でも手書きって大変なんですよね。
しかも使うペンにも気を使うし。
年賀状に使うのにどんなペンの種類がいいのか、ペンの色や水性・油性の違いについて紹介します。
年賀状の宛名に油性ペンを使うのはあり?なし?
年賀状の宛名を書くのに油性ペンを使うのは大丈夫です。
むしろ水性のペンを使ってしまうと、雨が降ったりして擦れてしまった場合に読み取れなくなってしまうので水性ペンはあまりオススメしません。
じゃあ年賀状の宛名書きにボールペンは?というと、これはマナー的にNG。
実はボールペンは事務用品として考えられているので、季節の挨拶状である年賀状には一般的には使わないのがルールなんです。
年賀状のペンのマナーについては『年賀状のマナーにボールペンはあり?筆記用具やペンの色は?』で紹介しているのでよければチェックしてみてください。
本来は毛筆などで書くのが望ましいのですが難しいですよね。
毛筆が推奨されているのは、太くてしっかりした字を書くことでお祝いの縁起物としての意味合いが強いからです。
太くてしっかりした字っていうならマジックペンはどうなのかというと、これも実は賛否両論。
太ければいいというわけではなく、字がつぶれて読めなくなってしまうといけないので・・・。
なかなかあっちが良ければこっちがダメと、難しいですね。
太いマジックやサインペンを使う場合には、細字と太字の両方が書けるタイプのペンを選ぶのがおすすめです。
ちなみに水性と油性の違いは、溶剤の種類によります。
水性では溶剤に水を使うので水性、油性は揮発性有機溶剤を使っているので油性です。
で、さらに細分化すると、溶剤に溶けるのが染料、溶けずに均一に混ざっているのが顔料です。
つまり市販されているペンには、水性染料・水性顔料・油性染料・油性顔料の4種類があるということ。
これらにどんな性質の違いがあるのかというと
水性⇒裏うつりしにくいが、乾くまでに時間がかかり、滲みやすいので耐水性が弱い
染料⇒色同士が混ざり合わさって新しい色を作りやすいが、長い間光に当たると退色してしまうことがある
顔料⇒色同士が混ざりにくいが耐光性・耐水性が優れる
ということは、年賀状の油性の染料か顔料の物を使った方が良いということは何となく想像しやすいと思います。
(実は水性でも添加物次第では耐水性があがったりもするんですが・・・)
なので、例えば筆ペンを選ぶにしても油性染料の物が今はあるので(純粋に墨汁が入っているわけではないんです!)、そういったペンを選んでみてください。
年賀状の宛名に使うペンの色は何色?
おめでたい物だし、一年に一度のことなんだから宛名もカラフルにしたい~!って言う人時々います。
が、カラーペンで宛名を書くのはやめておいた方がいいです。
結論から言うと、多分届きます。
読み取れる字であれば。
決して不達になるわけではないんです。
ただ、機械読み取りで引っかかる恐れがあるのです。
年賀状に限らずはがきは郵便局で郵便番号を機械で読み取って仕分けをしていきます。
その際、実は機械は赤系の色は読み取らない仕組みになっています。
はがきの郵便番号などの枠って朱色ですよね。
枠を読み取らず、7ケタの数字の並びを認識して読み取る形式になっていて、逆に赤っぽい色はスルーするようになっているんです。
ということは、もしおめでたいのがいいかも!と思って一文字ずつ色を変えたりしたら、赤い字だけ認識されない可能性があるわけです。
認識されないということは郵便番号の7ケタ認識がどこにも見当たらないよ~ということで、手作業での仕分けに持って行かれることになり・・・大変です。
年賀状は減ってきたとはいえ2018年の発行枚数は24億枚。
郵便局員さんやバイトさんたちの負担を増やすのはちょっと心苦しいですね・・・。
やっぱり宛名書きをするのには黒か青のペンにしてください。
そうすれば大抵の字は機械で読み取ることが出来て、簡単に仕分けすることが出来ます。
年賀状の表書きにペンの種類のオススメは?
と、ナンダカンダとペンの色や油性だの水性だのという話でしたが、総括するとどのペンがいいの?!ってなりますよね。
私がオススメするのは油性顔料(顔料インク)の万年筆か油性染料の硬質筆サインペンです。
郵便局の仕分けの機械は表面のハイフンで繋がれた七ケタの数字を読み取ります。
もちろん手書きの文字も読み取るのですが、崩れた字や太すぎる字は苦手としているんです。
実は郵便局のHPには郵便番号・バーコードマニュアルというものがあって、機械で読み取りやすい文字の大きさや文字間隔、色、位置、逆に読み取りづらい記載例などが示されています。
擦れやムラがある字は苦手としている機械には、マナーで推奨されている毛筆の字は実は天敵。
お習字の先生みたいな綺麗な字ならいいのかもしれませんが、素人が書くとちょっと「おっとっと・・・」みたいなことになりかねません。
一方で、季節の挨拶状のマナーとしてはボールペンなどの事務用品で書くのは失礼にあたるので、太くきれいな字が書ける物が良い。
この機械読み取りの得手不得手と年賀状のマナーとしてのペンの丁度折り合いがつくのが万年筆か筆先が硬くて比較的一定の字が書きやすい硬質の筆サインペンだと私は考えます。
そして滲みに強くて万が一雨にぬれても大丈夫な油性顔料だとなおよし・・・。
筆ペン系は顔料は少ないので染料で妥協ですが、油性なのでにじみは少ないです。
ただ、万年筆で気を付けてほしいのは「ブルーブラックインクは万年筆を痛める」と言われている事実です。
最近のインクは性能が良いのであまり頻繁に起こるわけではないのですが、顔料インクは溶剤が蒸発して色素の粒である顔料が残ることで文字を書いています。
それは紙の上だけの話ではなく、実は万年筆のペン先でも起こりうることなのです。
そのため、インクが渇いてペン先に詰まってしまって次に使うときに万年筆が書けない!なんてことになりかねないということ。
そのためメンテナンスはしっかりしてあげてくださいね。
まとめ
●色は黒か青で書かないと機械で読み取れないことがあるので注意
●宛名書きにオススメのペンは油性インクの万年筆か硬質の油性筆サインペン
宛名書きって間違いがあっては失礼なので緊張します。
ただ枚数を処理するために殴り書くのではなく、綺麗な字で書くためにもペンを少しこだわって選んでみるのはとてもいいことです。
ボールペンやサインペンじゃない年賀状を見るとちょっと「お!」って思いますよね。
もしよければ『年賀状のマナーにボールペンはあり?筆記用具やペンの色は?』で筆記用具の種類についてもチェックして行ってください!
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