中学受験の勉強が始まったら先取り学習が常態化しますが、だったら3年生までに予め先取り学習を開始しておけばいいのでは!?と思ったお母さんお父さんいらっしゃるかと思います。
そうですよね、小学校の低学年の頃から覚えられることをやらせておけばそのあと少しでも偏差値を挙げて、あるいは飲み込みもスムーズに反復を一回でも多くできるのでは?と考えちゃいますよね。
本当に低学年の頃から先取り学習をしておいた方がいいのか?何か弊害は無いのかどうか、まずは心配です。
そのために塾に入れた方がいいのか、自宅学習にした方がいいのかも気になりますね。
ついでに言うならば、各学年における理想の勉強時間と言うのも・・・お子さんにどれぐらい椅子に座らせておけばいいのか・・・と考えれば考えるほど悩みは尽きません。
中学受験を小学校低学年から対策していく場合の勉強方法について紹介します。
中学受験は低学年から先取り学習をしていた方がいい?弊害はある?
先取り学習は、小学校低学年時においては本人が好きならやればいいし、嫌なら辞めておいた方がいいのでは?と私は考えています。
確かに家で勉強するのにはドリルとかテキストが必要なので、選んで買ってくるパパママに任せられていると言っても過言ではありませんが、要はお子さんがドリルをやっていて「楽しい~!もっとやりたい!」ってなるかどうかなんですよね。
特に漢字の書き取りは好きでどんどん進んで行ってしまう子がいるようです。
進んで勉強をやる、いわゆる勉強が面白くて楽しい子がいる一方で、やはり勉強が面白くなくって進んでやらない先取り学習にならないタイプの子も絶対にいます。
この場合はドリルが難しすぎたり量が多かったり、あるいはお父さんお母さんが焦っていてそれを敏感に察知、プレッシャーがこちらに向いてるのをなんとなく分かって「嫌だな~」って思っているかもしれません。
でも小学校一、二年生ぐらいの年齢では、こういうことを言語化して表現するのって難しいことです。
なので端的に「やりたくない」に直結してしまうんです。
では中学受験を見据えてやらせた方がいいのか、やらせない方がいいのか、どっち?と聞かれたら、それは勉強を先取りすることが目的ではなく勉強を習慣化させることの方が目的なので先取り云々はどうでもいいんじゃないかな?と思うのです。
小学校の宿題が簡単すぎて一瞬で終わってしまい毎日外に遊びに行く子がいたとして、小学校4年生で大手進学塾に放り込んでみたらどうなるか?
勉強が面白い!って食いつくかもしれませんが、反面長時間椅子に座って勉強することに慣れておらず、ストレスになる場合があるんです。
そのため、小学校低学年のうちにやるべきは一定時間椅子に座って勉強することに対する耐性を付けることです。
その内容が勉強が面白すぎて先取りになってしまっても、あるいは先取りは出来ないけど毎日の宿題をコツコツとつづけられたとしても、どっちでもいいじゃないですか。
そのコツコツさえ身に着けられれば、4年生から塾に入った時にしっかりと勉強して行ける力があるってことです。
また、低学年のうちから漢検や英検を受けさせるご家庭もありますが、これも中学受験にダイレクトに結びつくことは稀です。
小学校での英語の正式な教科化に伴って一部の私立中学の入試科目に英語が追加されていますが、ほとんどの場合には選択式か帰国子女やグローバル枠などの特別枠での採用です。
要はこの漢検や英検はどれだけ日々の勉強を頑張れたか?と言うのの成果発表の舞台です。
受かって級を取得できてもそれが中学受験に有利に働くわけではありませんが、低学年からこういった勉強→成果発表の繰り返しをしておくことで、勉強と成果の関係性の理解を促すことは可能かもしれません。
中学受験のために低学年から塾に通わせた方がいいの?
大手の進学塾には小学校一年生からコースが設定されています。
が、実はその内容の多くは先取り学習ではないので中学受験にダイレクトに影響を与えるようなものではないんです。
例えば、図形ならパズルとかそういう問題にトライしていきます。
もちろん1年生の段階から成績出されて偏差値も出ます。
でもその時に点数が高い子がそのまま4年生からの受験進学コースでトップになるか?というとそれはまた別の問題です。
一方で、こういった塾に通わせるということは先ほども述べた椅子に座って勉強する習慣をつけることはできます。
中には小学校の後の学童の代用としての反面を持たせて通わせているご家庭もあるようです。
あるいはどうしても先取り学習をさせる塾が・・・と言う場合には関西方面にしか教室が有りませんが浜学園という塾には飛び級制度があります。
と言っても飛び級がしたいですと保護者の方からいうのではなく、塾の方から声がかかるそうです。
声がかかる=進捗のいい子というのはやっぱりというか、当たり前ですね。
塾をどのように利用するかはお子さんの性格やご家庭の状況次第と言うところもありますが、低学年時からの塾は受験勉強と言うよりは、勉強習慣と言う意味でとらえておいた方がいいかと思います。
中学受験するなら低学年の時の勉強時間はどれぐらい確保すべき?
じゃあ一日に何時間ぐらいずつ勉強させておけば習慣づけが出来るようになるの?って思われるかもしれないんですが。
申し訳ないのですがこれもお子さんの性格次第と言うところがあります。
男の子ならお外で遊びたくって大変でしょうし、女の子ならピアノやバレーが~と言うこともあろうかと思います。
一つの指標として考えてほしいのは、大手進学塾では小学校4年生だと国語算数が2時間ずつ・理科と社会が1時間ずつと言うのが一般的です。
なので4年生になった時に塾の勉強に耐えられるようにするのが目標としておけばいいのではないでしょうか。
小学校一年生では最初30分が限界だと思います。
次に1時間と徐々に伸ばして行ってみてください。
また時間帯も大事です。
学校が終わって習い事に行って帰って来てから晩御飯を食べてその後、となるともう眠くてドリルが遅々として進まず・・・なんて容易に想像がつきますよね。
なのでもし時間が上手く取れない場合には、朝に15~30分の時間を確保してみるのもおすすめです。
さらにいうと、勉強時間も大事なんですがそれ以上に大事なのは睡眠時間です。
小学校は6年間もあるので1年生と6年生では必要な睡眠時間も違ってきますが、小学校低学年では9~10時間の睡眠時間が必要だと言われています。
なので、起きる時間から寝る時間を逆算して、さらに一日の予定を考えてどれぐらい椅子に座って勉強する時間を取るのか計算してみてください。
中学受験のための低学年のときの勉強まとめ
●内容よりも椅子に座って勉強する習慣をつける方大事
●大手進学塾の小学校低学年の時の塾は、中学受験にダイレクトに直結するような内容ではない
●勉強時間は徐々に長くして言って、小学校4年生の時に塾の勉強に耐えられるようにしておく
●また、勉強時間よりも睡眠時間をしっかり確保する方が大事なので起きる時間から逆算して睡眠時間を確保したうえで、勉強時間をどれぐらい取るかスケジュールを組んでみてほしい
中学受験は親が必死になりすぎて、勉強させなきゃさせなきゃで結局お子さんの方が嫌になってしまうこともあります。
なので低学年のうちからはあんまり根を詰め過ぎず、どちらかと言うと体験の幅を広げてあげたり、あるいは受験を乗り切れるように体力をつけてあげる方に時間を使ってもいいんじゃないかな?と思っています。
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