中学受験の勉強って一日に相当の時間数を取りますよね。
それなのに!学校の宿題があまりにも多すぎて、しかも内容も書き取りとかだから勉強でもなんでもない、邪魔!どうにかならないの?!って思ってしまう保護者の方多いみたいですね。
実際、宿題を減らしてくれるように頼んだ方や黙ってこっそり宿題を手伝った方もいらしたみたいですが・・・。
中学受験は家庭の問題。されど公平を期すならば小学校の宿題はやらねばならぬ?
中学受験と小学校で出される宿題について考えていきます。
中学受験なのに学校の宿題が多すぎて困る!やらなくてもいい?やらないとダメ?
理想としては学校の宿題をしっかりやって、そのうえで塾の勉強をする!ですよね。
でも理想と現実はやっぱり違います。
学校の宿題にかける時間が惜しい、何でこんな宿題を出すんだ?って大人でも思っちゃう場合がままあるようです。
と、宿題をやらないことを擁護したくもなるのですが、残念ですがやっぱり学校の宿題はやったほうがいいです。
というのも、中には小学校の評価を提出する中学もありますし、さらには(本当に嫌な先生だと)中学受験だと言うだけで苦言を呈す先生もいるからです。
大人からしてみたら「家庭の方針があっての学校なんだから先生のことは気にしなくていい」って感じなんですが、お子さんからしてみると親も先生もどちらも大人が言うことなのでどちらも正解に聞こえるんです。
そのため親は宿題をやらなくていい、先生は宿題をやらないのはダメ、って真逆のことを言ったら混乱しますし、それ自体がストレスです。
学校側から文句を言われずに中学受験を堂々と受けるためにも、ウィークポイントは作らない方がいいと思うんです。
中学受験をしているお子さんが困っている小学校の宿題は、一つは量、もう一つは内容です。
単純に量が多すぎる!こんなにやってたら塾の宿題も出来ないわよ!と言う場合。
もう一つは、なにこれ?やる意味ある宿題なの?と言う場合です。
まず量ですが、一般的には学年の数×10分ぐらいが宿題=家庭学習の時間の目安と言われています。
つまり小学4年生なら40分、6年生なら1時間ですね。
そのため「うちの子6年生なんだけど、一時間も宿題に時間とられて可哀そう!」と言うのは、ちょっと筋違いかなと思いますのでご了承ください。
もし六年生で一時間の宿題をする暇がないという場合には、通塾時間やそれ以外の時間の使い方などを少し見直してもいいかもしれません。
一時間よりもかかる宿題ならば、何らかの問題があるのかも?しれません。
それは宿題の難易度だったり、お子さんのやり方だったり、先生の出す量がそもそも多かったり・・・。
どこに問題があるのかもう一度洗い直してみるのがおすすめです。
一方で質。
中学受験を目指している家庭の場合には、こっちが問題視されることが多いです。
例えば漢字の書き取り、単純な計算プリントなどなど。
お子さんからしてみたら「コレもう習った。意味ある?」って思うものが宿題で出されると、宿題に対するモチベーションもダウン、さらに宿題の処理速度も落ちて結局さらに時間がかかる・・・みたいな感じにもなりかねません。
これに対して、多くのお父さんお母さんはまず大前提で「宿題はやらなきゃいけないもの」って考えたうえで、「さてうちの子にはどうやって諭そう?」って考えるんですよね。
でももうチョイ踏み込んでみてください、なんで宿題はやらなきゃいけないものなんでしょうか?
こうすると大体は「他の子もやってるからやらないと不公平になる」とか「先生とのお約束だから」とか「我慢してでもやるのが普通」とか、いわば「宿題をやることに意味がある」みたいな理由を思い浮かべるパパママが多いんじゃないかなぁと思うのです。
でも本当にそうですか?
宿題って、学校で習ったことを定着させたり、さらに深い理解をさせるためにやるもんですよね。
別に宿題をやってクラス全員の公平性を保つわけじゃない・・・ハズなんですよ本来は。
先生だって本来は勉強のために出しているはずなんですから。
しかし公平であることや、やることがルールであるからやるというような思考回路でお子さんに「どうにかして宿題をやらせよう・でも時間が足りないなどうしよう」ってなっている方が多いんじゃないかと思います。
そして親御さんの「コレ無意味なんじゃないの?でもやらせなきゃ」っていう気持ちはお子さんにも伝染します。
そのため、どれだけ簡単な宿題の中にも向上出来るポイントを見つけて促してあげてみてください。
例えば簡単な漢字の書き取り。
塾に行っていない子であれば漢字を覚えることが主な目的になるところですが、覚えてしまっている場合にはキレイに書く練習って割り切っちゃうんです。
漢字を綺麗に書くって受験でも書き間違いでミスをしないようにするためには重要なことですよね。
あるいは簡単な計算プリントは、これこそ計算ミスをなくすための準備運動です。
目的を持って取り組めば、ただの作業的な宿題もそれなりに効果をあげることができるので、小学校の宿題すら利用して偏差値あげてやれ!ぐらいの勢いでもいいんじゃないかなとオススメしておきます。
中学受験だから学校の宿題は親がやってもいい?手伝いはだめ?
とはいえ、あまりにも多すぎる宿題でどうにもならん!と言う場合があると思います。
漢字の書き取りや計算プリントなどの作業系ならまだしも、社会や理科の調べもの学習とかは作業が煩雑になって時間が余計に取られてしまったり・・・手痛い時間のロスになる場合もあります。
こういう時って親が手伝いをしてもいいのかな、私がやればすぐに済んで塾の勉強もできるのになぁとお母さん困り顔。
分かりますその気持ち。
でもやっぱりそこはお子さんにやらせた方がいいです。
理由の一つにはお子さん、どうしても口が滑って「お母さんがやってくれた」とか言っちゃったら・・・。
ヤバいですよね。
内緒ね?って言うことをどれだけ守れるのかにもよりますけど、案外アテにならんと思った方がいいです。
もう一つは結構先生から見るとバレバレって言うのがあります。
私の知人の教員は、高校なのですが「親が手を出したものは一目で分かる、雰囲気が違う」って言うております。
何も言われずに卒業したよっていう保護者の方もいるにはいますが、本当にばれていなかったのか、それとも「ああ、この子の親は手出してるのね」って思われていたのかは不明です。
バレたらそれが後日ウィークポイントになって、中学受験反対派の先生だったら面談で苦言を呈されたり・・・可能性ですが想像には難くないですよね。
でも、あまりにも量が多すぎて可哀そう過ぎる、何とかならんものかと親なら思います。
なので、親の立場でやれることは宿題の交通整理と一緒に困ることではないかなと提言させてください。
まず一点目の宿題の交通整理。
これは今日はどんな宿題があるのかと言うことや、煩雑な宿題をどうやったら効率よく終わらせられるのか、調べものに少し手を貸してあげるとか、そういうことです。
例えば新聞の切り抜きを貼って何か書く場合、切りぬく新聞記事は本人に選ばせても切って貼るのはお父さんお母さんでもお子さんでも変わりはないですよね。
その後何を書くかは本人が決めることですし、主体は子供側にあります。
そういった少々手を貸す、宿題をサッと終わらせられるように隣にいてあげるというのはやってもギリギリセーフかなと思うのです。
もう一つの一緒に困ってあげるというのは、きっと宿題の量や複雑さに困っているのはお子さん本人のはずなんです。
それを手を貸してやってしまえば確かに解決は楽です。
でも問題は「お父さんお母さんが隣にいて、一緒に『大変だね』って困ってくれた。でも一生懸命やったら宿題を終わらせることが出来た。よかった」というメンタル面の方。
だから一点目の交通整理でこっそり手を貸しつつ、隣にいて大変・頑張ってる・終わったよかったって言うのを一緒に味わってあげてみてください。
中学受験なので学校の宿題を減らしてもらうように先生に相談するのはあり?なし?
いやいや、宿題の交通整理だとか一緒に困るだとか、そんなまどろっこしい事しないで直談判しに行っちゃえばいいんじゃないの?!っていうパパママも結構います。
でも「あれ・・・私もしかしてモンペ?」って、固まるんですよね。
モンペかどうかは具体的な状況と言い方次第かなぁとも思うんですが、私はそれよりも受けとり手の先生がどんな考え方の人なのかと言う方が気がかりです。
小学校の先生の中には「中学受験で私立に行くも良し、公立に行くも良し、家庭の方針だからわれ関せず」と言う人もいれば、逆に「中学受験は悪、なぜ公立に行けるのに小学校の大事な時期に勉強なんかさせるんだ!」と言う人もいます。
こればかりは先生次第なので、本当に蓋を開けてみないと分かりません。
と、なりますと、どういう先生に当たったのかが問題なんですよね。
仮に中学受験反対派の先生の場合には、「受験勉強をしたいので宿題を減らしてください(意訳)」って言ったら「この過程は学校をおろそかにしてまで受験したいんですか?」ってなりかねません。
先生の言うこともごもっとも、でも家庭には家庭の事情がある。
なのでどっちも正しいし、どっちも妥協するべきなんですが、いかんせん公立の小学校ではこの点は平等であることの方が優先される場合が多いので、普通は塾の勉強のために学校の宿題が減る方向へ話が進むことは稀です。
また、中学受験反対派ではないけれども、他の子と比べてひいきは出来ないという理由で断られる可能性もありますし、その他様々な理由が考えられます。
要は、単純に日々の宿題の量が多いのであれば何らかの処置がされる可能性はありますが、受験勉強をしたいから学校の宿題の負担を少なくと言うのはなかなか話が通りづらいってことなんですよね。
学校自体が受験の子が半数なのか、それともクラスに数人なのかと言うのにもよりますし、先生の考え方、または担任の先生ではなく学年主任の先生の考え方と言う場合だってあります。
そのため「中学受験の勉強をしたいので学校の宿題を減らしてください」と直談判をするのはあまりオススメは出来ません。
それでも言いたい、どうにかしたいという場合には、「理解度に応じた宿題の出し方は出来ないか?」(つまり塾で勉強している子ならばすぐに終わる・学校の勉強だけの子は宿題でカバーするような)と言うような相談の仕方をしてみれば、通るかどうかは分かりませんが聞く耳持たず速攻拒否というのはしにくいのではないのかなと思います。
(あくまで予想の範囲内での提案ですので、もし学校側に相談される際にはご自身の判断やご夫婦・親子でよく相談したうえでお願いします)
中学受験と学校の宿題まとめ
●宿題が簡単でやりがいがない、邪魔なだけと思わず、そういった宿題の中にも受験勉強に生かせる部分を見つけて糧にしてしまう
●親が手伝うのはバレたときに危ういのでオススメできない
●時間がかかる宿題に対して親が出来ることは、子供が宿題を素早くやりやすいように交通整理をしてあげることと、隣にいて一緒に困ってがんばって達成するところを見守ること
●宿題の量についての直談判は先生の考え方によるところが大きいのでおすすめしない
一昔前のゆとり教育の時代では考えられない用な量を出す先生も昨今ではいらっしゃるようです。
勝手な保護者再度からの憶測ですが、2007年から開始した全国学力テストの影響があるのじゃないかしら?と思っています。
あれってテストの結果によって予算配分が決まったりもするらしいので・・・学校側としては必死にならざる負えないのが現状のようです。
スポンサーリンク
コメント