恵方巻きって要は太巻きです。一本にシャリ約220gぐらい入っています。それを丸ごと食べるって小さい子供には難しいですよね。でも一本切らずに食べるのが風習っていうし、切ってもいいの?切っていいなら綺麗に切るコツってある?
ン年寿司屋で恵方巻きシーズンを乗り切った裏方が教える、恵方巻きを切ることについてのまとめです。
恵方巻きは切っても大丈夫なの?
本来の意味を考えると、恵方巻きは切らないで食べる方がいいみたいです。ですが小さいお子さんや一気に食べるのが難しい方にとっては、のどに詰まったら死活問題なので、必ず切ってから食べるようにしてください。
というのも、何年かお寿司屋さんのキッチンが職場だったので恵方巻きシーズンを乗り越えていますが、必ず「切ってもらえますか?」という予約問い合わせが毎年来ていました。もちろんお店によっては切って売ってくれるところもありますし、それこそ通常よりも小さく切ってくれる場合もあります。
なのでお店ですら切っているのですから、家で切っていけないわけはありません。
恵方巻きが大きいので切るには?
お家で切る際には太巻きなら8等分、細巻ならば6等分にしてみてください。そうするとよくお店で見かける大きさになります。
もし切るのが苦手という方は、和食屋さんやお寿司屋さんなどで恵方巻きを注文して、注文の際に切ることをお願いしてみてください。スーパーなどではすでに出来合いの状態での販売になるので切ってくれない可能性がありますが、高確率で和食屋さんやお寿司屋さんは一本一本状態のチェックをしているので切ってくれます。
また、お子さんが小さい場合には、切り方についても小さ目でお願いすることが出来る場合があります。一般的な恵方巻き(太巻き)はただ切ることだけを頼むと8等分にします。どこのお店でもまず間違いありません。そのため、いつもの太巻き8等分の幅が大きすぎる場合にはもう少し小さく、とお願いすると10等分ぐらいにしてくれます。
一方で子供用としてもし普通の鉄火巻やネギトロ巻きなどのいわゆる細巻を注文していた場合は、こちらは切ることだけを頼むと6等分にされます。こちらも店舗が変わってもほとんど変わらないと思います。そのためいつもの6等分では大きい・小さいなどがありましたら、子供用でもちょっと長めが良ければ半分、幼児用で小さくしてほしいということであれば8等分にすることをお願いしてみてください。
特に小さく切るのは慣れていない人にはとても難しいので、無理をせずにお願いしてしまった方が綺麗に切ってくれると思います。
恵方巻きの切り方
綺麗に切るコツですが、三つ用意する物があります。
●マグカップに綺麗な水一杯
●綺麗な濡れ布巾
まず、包丁でそのまま切ろうとしないでください。水分を吸った海苔や、くっつく酢飯を綺麗に切るには包丁に水分を付けて滑りをよくしてからでないと無理なのです。
まずはマグカップの水の中に包丁を入れて濡らせるだけ水を付けてください。恐らくマグカップの方が小さいので包丁全体が濡れることは無いと思います。
中ほど(あるいは1/3程度)濡れた状態の包丁を、上に向けて包丁の柄でトントンと軽くまな板を叩きます。こうすることで、先端の方についている余分な水分が包丁の下の方まで均一に流れてきて、包丁の刃全体を均一に濡らすことが出来ます。
この状態になった包丁で恵方巻きを切っていきます。この時の切り方は、力を入れずに細かく動かしてください。具材によっては少し力を入れないといけないかもしれませんが、研いである包丁であればすんなり切れるはずです。
最後に一番下の海苔は力を入れないと切れていない場合があるので切っ先を使ってちゃんと切ってください。その後、包丁に付いた酢飯や海苔などを綺麗な濡れ布巾でしっかりふき取ります。
ここまでで1切れです。
次の一切れには、また最初に包丁を濡らすところからやり直してください。めんどくさいからと言って濡れ付近でふき取る作業や、水でぬらす作業を怠ると、途端にすべりが悪くなって切れなくなります。一切れ一切れ、丁寧に切っていくのがうまく切るコツです。
というのを、実はお寿司屋さんではすべての巻き物を切る工程で行っています。意外と手がかかっているんだな~と思いませんか?
恵方巻きをきれいに切るまとめ
●縁起物のため切らない方が良いともされているが、お店でも頼まれれば切るので問題なし
●切るならば太巻きは8等分、細巻は6等分で切ると通常サイズになる
●お子さんが小さい場合には、この等分よりも小さくなるようにお店にお願いした方がいい
●家で切る場合には丁寧に1切れずつやるのが綺麗に切るコツ
切らないで食べるのが普通とされている恵方巻きですが、実際に作っている側としてはその断面を見てほしいという気持ちが無いわけではありませんでした。また、具材の種類によっては丸被りするのが少々難しい物も確かにありました。今年は切って食べようという場合には、太巻きの断面の美しさも堪能してほしいものです。
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