秋はようやく暑さもひと段落して、温泉に入りたいな~なんて思ってくる時期です。
予約サイトで見ていると色々なプランがありますが、旅館によって「サービス料込み」と書かれていたり「サービス料別」と書かれていたり。
それってどういう意味なの?
サービスを受ける分支払うのなら心付けは必要ないの?
温泉旅館などのサービス料を含む料金体系と、心付けとの関連についてまとめました。
温泉のサービス料ってどういうことなの?
サービス料というのは元々は海外で言うところのチップの代わりでした。
というのも、日本にはチップの文化が無かったので代わりとして心付けという文化があったのですが、この心付けを料金の中に入れてしまう形をとったものなのです。
本来心付けはチップは従業員個人の物でした(従業員でプールして分け合うので個人では無い場合もある)。
ですが現在のサービス料という形になってからは基本は宿泊施設の収入の一部として取り扱われるようになり、そこから従業員に還元されているもののようです。
これが予約サイトの表示では
「税サ別」 →消費税・サービス料別
ということになります。
なお、このサービス料ですが、支払いの拒否はできません。
居酒屋さんのお通しのような感じですね。
あるいはサービス料込みと書かれていない場合でも、基本の料金にサービス料が含まれているのでサービス料という考え方が無いホテルや旅館もあります。
このサービス料ですが、宿泊プランに割合でかけていく計算方法がとられています。
宿泊プランとは、
として計算されます。
例えば客室料金1万円、朝夕二食付き5000円、スキーのリフト券5000円だとしたら、
10000+5000+5000=宿泊プラン20000円
となります。
ここに消費税8%とサービス料(今回は10%とします)が掛け算されるので
20000×1.08×1.1=23760円
ここに入湯税150円を足して支払金額は23910円となります。
つまり、
B宿 20000円(税・サ別 入湯税別) →支払いは23910円
となり、一見同じぐらいの価格に見えますが実は3500円以上もB宿の方が高い計算になってしまうのです。
旅館のサービス料の相場は?
このサービス料ですが、一般的には利用料金(プラン料金)の10%に設定されている場合が多いようです。
ただ、宿泊施設によってはサービス料が12~15%と設定されているところもあるようです。
つまり、先ほど計算の例に出したA宿の場合には、20000円を1.08と1.1で割った価格なので、プラン自体料金は16835円ぐらい。
サービス料はこのプラン料金のの10%なので3164円です。
こうして具体的に計算してみると、サービス料は高く感じるか、安く感じるか・・・それはあなた次第かもしれません。
しかしこれまで心付け(海外でいうチップのようなもの)として宿泊する人が価格を設定していたものが、今では料金体系の中に含まれています。
旅館でサービス料込みだと心付けはどうすればいい?
古くは心付けをしていたものを、宿泊施設の料金体系にそのまま組み込んでしまったのがサービス料です。
そのため現在の○○円(税・サービス料込み)という価格表示の宿泊施設の場合には、サービス料を支払っているので心付けは必要はありません。
例えばホテル予約サイトのじゃらんの帝国ホテルのページでよくあるお問合せ一覧にはこのように
と明記されています。
また。サービス料別だったとしても精算時にはサービス料が加算された金額を請求されます。
なのでサービス料別の価格表示であったとしても基本的には心付けは必要ないものなのです。
しかし、
●体が不自由なので便宜を図ってもらった
●誕生日のサプライズをおねがいした
●風邪をひいて薬を買ってきてもらった
など、+α特別なサービスをしてもらったとき、あるいは
●料理が美味しくて感動した
など、サービス内容に感謝したい場合など、あなたが「心付けをしたい」と思った時には、思った通りにしても大丈夫です。
心付けとはあなたの気持ち次第ということなのです。
ただし、宿泊施設によっては心付けやチップの受け取りを禁止しているところもあります。
このようなホテルや旅館では、仲居さんなどの従業員は受け取りを拒否されますので、二回ほど言って受け取ってもらえない場合には引き下がってください。
心付けの渡し方やタイミングについては『温泉での心付けの渡し方 旅館で包み方や仲居さんに渡すタイミング』、マナーや相場については『高級旅館で心付けは必要?温泉での相場は?旅館で渡すマナー』の記事も参考にどうぞ。
温泉旅館で宿泊する際にサービス料の計算方法まとめ
●温泉のサービス料の相場は宿泊プランの10%、中には15%ぐらいまでの設定をしている宿泊施設もある
●サービス料を支払っている宿泊施設では心付けは必要ないが、特別なサービスを受けてあなたが心付けをしたいと思った場合にはしてはいけないわけではない
●宿泊施設によっては心付けの受け取りを禁止している場合もあるので、二回ほど受け取りを辞退されたら無理強いはしない
旅館に泊まる際の金額が実は単純に物を買うのとは違っていると知っていると、表示価格のマジックに惑わされずに見ることができます。
サービス料別の価格を見ていて精算時に焦る・・・なんてことが無いように、知っておくのは大事なことかもしれません。
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