お菓子作りを準備する段階で本を読みながら「薄力粉50g二回ふるっておく」の文言を見て「あああー面倒なのキター」ってなる方多いかと思います。
私も面倒なのでふるうの結構嫌いな方なんですが、ダマ造りの名人なのでふるわないとどうなるかというのはいやっちゅーほど知っています・・・端的に言うとガリガリで不味くなることが多い。
しかしダマ以外に何か理由があるのか?不思議に思ったことはないですか?
あれだけレシピ本になんども、粉をふるえふるえと書いてあってふるってはいるものの、ふるうって一体何なんだ???
ふるわなかったらどうなるのか、そして簡単にふるうにはどうしたらいいのか、私が実際にやっている手数を少なく二回ふるう方法も紹介ます。
薄力粉をふるう理由って何なの?
お菓子を作ったことが無い人にとって「ふるう」という動詞自体が一体どんな動作を示しているのか分からないとも言われたことがありますが、粉をふるうというのは振るいにかけるという意味です。
粉をふるうというのには、元々くっつきやすい性質を持つ小麦粉を含む粉もの(強力粉、ホットケーキミックス、クッキーキットの粉も)の粉同士を分離させる効果があります。
「元々くっつきやすい」と一口に言いましたが、こと小麦粉に関してはくっつきやすい上にさらに湿気を含みやすく、くっついた状態で湿気を吸うとそこから小麦粉同士の結びつきが強くなり、さらに水分を含ませていくとグルテンができる(ねばねばする)状態になっていってしまいます。
そのため、くっついた小麦粉があるとその固まりの表面だけが水を吸ってグルテンでねばねばになり、中身が粉のままになってダマの一丁出来上がり!ということなんです。
また、粉同士を分離させる効果と共に、もう一つ重要なのが均一にすることです。
小麦粉だけなら分離だけでも十分なんですが、例えばパウンドケーキなどでベーキングパウダーを使う場合、ベーキングパウダーも均一に混ざっている必要があります。
なのでベーキングパウダーやココアパウダーなど別の粉ものを混ぜて作るレシピの場合には、一緒に混ぜてふるうことが必要になります。
ケーキの小麦粉をふるわないとどうなる?
ケーキ用というと薄力粉だけ、あるいはベーキングパウダーをプラスした状態が多いと思いますが、粉をふるわないで作るとどうなるかは三つ考えられます。
②ふんわり感がない
③ふくらみにムラがある
まず①は誰しも予想が出来ると思いますが、ダマッダマになって口当たりはモソモソになります。
断面に白い固形の固まりがゴロンって入っているケーキ、食べたいですか?
作ったことありますけど(笑)、結構カリカリ歯に当たります・・・。
自分で食べるならいいですけど、貰ったらケーキがコレだったら「おいおい・・・w」ってなるのは間違いなしです。
次に②ですが、ダマにならなくても粉同士の結びつきがほどけていない状態なのでふんわり感が若干ダウンします。
ケーキであればふんわり感、クッキーならサックリ感です。
これは食べ比べれば分かるのですが、ふるってないのしか食べたことない場合にはちょっと感覚が分かりづらいかもしれません。
そして最後に③。
よっぽどのことが無ければ大丈夫なんですが、ベーキングパウダーが均一に混ざっていない状態で焼いてしまうとふくらみがバラバラな生地が出来上がります。
あっちとこっちの高さが違うよ、っていうラウンド用のスポンジ生地ってデコレーションには使えませんよね。
そうならないためにも混ぜるんですが、混ぜすぎると今度は粘り気が出てしまってふっくら膨らまない。
なるべく泡をつぶさず、粘り気を出さないように混ぜるためには、そもそもあまりマゼマゼしなくても粉が混ざるように粉をサラサラにしておく必要がある→ふるっておけばいいのか~ってことなんです。
お菓子や料理作りはその過程の一つ一つに意味があってやっているので、そのひと手間が美味しさの底上げになっています。
なんとなくこうした方がいいかも~?じゃなくて、れっきとした理由があるからそう書いてあるものなんです。
ふんわり美味しいケーキの方がいいなら、ぜひともふるってください。
薄力粉をふるう簡単な道具はどれ?スムーズにやるには?
ふるう、という動作からして使えそうな道具としては網やざるがおすすめでが、「もっと大雑把に!」ということであれば乾いたビニール袋に空気と一緒に入れて振り回すのでもふるうことにはなります。
粉の粒と粒の間に空気を含ませるので、振り回すだけでも大丈夫と言えば大丈夫なんです。
が、やっぱりちゃんとふるわないと私は安心できないタイプ(見てないと信じない奴)なんで、粉ものは必ず網目のある物でふるっています。
その際、大体2回ふるうように書いてあって、一回ならまだしも二回ってなんだよ!って面倒になることありますよね。
その手数をなるべく少なくする方法が↓こちらです。
②必要分の薄力粉を粉ふるいの中に入れるようにして計量する
③一回目はそのお皿の上にふるう
④二回目はレシピで入れる場面でふるいながら入れる
これで粉をふるうのに使う道具はお皿一枚と粉ふるい(ざる)一個で完了します。
大きいざるでやると早いしこぼれずに安定します。
ふるって長時間放置しておくと、湿気の多い時期だとそれだけで固まりかけますし、洗い物は少ない方が楽なのでやってみてください。
小麦粉のダマ防止まとめ
●また、空気を含ませることで食感がふわふわになったりさっくりになったりといい事がたくさん
面倒なこのひと手間ですが、やるとやらないとでは大違いなのでレシピや本に「ふるう」と書いてあればふるった方が絶対にいいです。
また、もしこなふるいを省略してしまってダマダマの生地を作ってしまったとして、物によっては修復の余地がある場合もあります。
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