夏が近づいてくると「今年もどこかの花火大会見に行きたいな~」って思うんですが、そういえばどうして花火大会って夏にあるんでしょう?
花火大会だけでなく、家庭でやる手で持つ花火も夏場が一般的ですよね。
でも冬の方が空気が澄んでいて綺麗に見える・・・はず。
どうして夏なの?冬が乾いてて危険だから?それなら春でもいいよね?
どんな理由や由来があるのか調べてみました。
花火大会はなぜ夏が多いの?
たまやーとかかぎやーとか、掛け声をするのはさておき、やっぱり花火って言うと夏の風物詩って感じなんですよね。
どうしてなのかなぁと思ったら、その理由は江戸時代に遡ります。
江戸時代徳川幕府の8代将軍である徳川吉宗が疫病の死者の慰霊のために、両国川開きの際に花火を打ち上げました。
川開きってあまりなじみのない言葉だと思うんですが、海開きの川バージョンで川開きをしないと川遊びが出来ない・・・ではなく!年の納涼の開始を知らせる年中行事のことです。
川開きは水難者の供養や水難事故防止を願う水神祭が起源とされていて、それに納涼開始を兼ねてお祝いしたとされています。
そのため両国の川開きが有名だっただけで、他の地域でも川開き自体はあったみたいです。
で、この有名な両国の川開きの花火は今では隅田川花火大会になっているというわけです。
この川開きの期間は旧暦5/28~8/28までの三か月間とされていたので、お祝い兼お祭りはいまでいうと6月末~7月頭のどこかになります。
ちなみに今私がこの記事を書いている2019年だと旧暦の5/28は6/30でした。
今の感覚で言うとちょっと夏には早い気がしますね。
そのため現在の感覚だと
●でも冬場は寒くて人が集まらなさそう
●冬は乾燥しているから花火大会は危ないよ
●夏場は雨ふったり台風が来て中止になったり順延になったりするのに・・・
●日が暮れるのが早い方が早く花火大会ができそう
●乾燥している冬場に花火を製造するからでは?
とかいう感覚は、根本的な花火大会が夏の風物詩である理由ではないようです。
もちろん無関係だとは思いませんが、そういう理由で開催時期が決定していたわけじゃないっていう感じですね。
あと、夏は湿気が多くて冬場は乾燥していて花火には冬の方がいいのでは?という人は、恐らく関東出身の方が多いんじゃないかと思います。
からっ風は関東独特の気候なので他の地域だと当てはまらない場合もあります。
と言うことで、花火が夏の風物詩なのは江戸時代の川開きの際に行われた花火が由来だからでした。
花火大会は季節外れの春・秋・冬でも楽しめる?
花火大会の由来にはそんな理由があったんだーと思いつつも、別に今なら冬に花火大会やってもいいですよね。
川開きに合わせなくったっていいじゃんって。
と思ったら、意外と夏以外に花火大会をやっているところ結構ありました!
それぞれに理由があり、しかも夏とはまた違ったことに重きを置いている大会もあるので、夏にはない魅力もあるみたいです。
幾つか面白そうな夏以外の花火大会をピックアップして紹介します。
春の花火大会(3~6月)
大曲の花火―冬の章―三月下旬
秋田県大曲で行われる花火大会です。
実は大曲は8月に全国花火競技大会と言われる花火の大会がある街なので、街を挙げてそれぞれの四季で楽しめる花火を目指しており、この大曲の花火―冬の章―は3月となっています。→大曲の花火―春の章―は5月開催
3月と言うことで、時期的には新作が出そろう時期なので珍しい花火や創造性の高い花火の発表が行われる場でもあります。
琉球海炎祭4月中旬
日本で一番早い花火大会を謳っている、沖縄宜野湾の花火大会。
年度で言えば確かに最速。年て言うと微妙?w
沖縄と言う立地なので4月でも夜は15度を超えるので、関東で花見でさむがっているころに沖縄でポカポカ花火大会なんてことが起きうるわけです。
日本が細長くてよかったw
秋の花火大会(10~11月)
NARITA花火大会in印旛沼10月中旬
音楽と花火のシンクロがすごいと噂の花火大会。
音楽のチョイスもかなり若者向けなので、普通の花火大会とは一味違った感動が味わえると評判です。
特にフィナーレは感動したという声が続出しているので、「そろそろおわりかな~混む前に帰ろう」とかやらない方がいいかもしれません。
全日本残月花火選手権大会11月上旬
この大会は夜ではなく昼間行われ、しかも見る側が参加する花火大会です。
残月花火とは花火の中にお店や会社名が書かれた落下傘が入っていて、落下傘をゲットして名前の書いてあるお店へ行くと商品と交換してもらえるもので、昔はよくあげられていたそうなんですが今では電線に引っかかったりすることを考慮してあまり行われなくなりました。
この残月花火を小学生に楽しんでもらおうと開催されているのがこの日本残月花火選手権大会。
受付登録をしてゼッケンを付けたら、残月を拾ってゴール目指して走っていく!
上位入賞者には商品がでるんだそうでw
中学生以上の部では大人も容赦なく残月を拾いに行く姿が見られるみたいです。
ちなみに行われているのは刈取りが終わった後の田んぼ。
それが理由で晩秋なのかは分かりませんが、たしかに夏には出来ない花火大会です。
冬の花火大会(12~2月)
秩父夜祭12月上旬
花火がメインではなく、秩父夜祭と言われる秩父神社の例大祭の中で行われている花火大会です。
京都祇園祭で有名な山鉾が出るお祭りで、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
一般的な季節外れの花火大会のルーツが夏にあって、それを訳があって他の季節に動かしたものとは違い、この花火大会は秩父夜祭のための花火なので、そう考えると面白いかなと思います。
山鉾と花火のコラボは日本中を探してもそうみられる物ではないので、12月に秩父まで足を延ばしてみるのもいいかもしれません。
函館海上冬花火2月上旬
世界三大夜景の函館で行われる水上花火ですが、何と北海道なのに冬に行われています。
寒いけどそれを圧してでも見に行きたくなる冬の花火大会です。
フードブースも出るのですが、やはり気温のせいなのか、花火が見えるレストランやホテルなどが人気の様子。
でも寒いなら寒いなりに覚悟を決めて函館山の上から花火を上から見るのも乙なものかと。
打ち上げ花火下から見るか横から見るかじゃなくて、上からです上から。
面白そうだなと思う花火大会を季節ごとに取り上げてみましたが、特に冬の花火大会は北国の物が多いと感じました。
雪がある地域の花火大会が多いのは、火の対策的な側面ももしかしたらあるのかもしれません。
花火大会の由来から考える花火が夏である理由まとめ
●一方で夏以外の季節にも花火大会は行われており、それぞれが夏以外に行う理由があったり、夏ではないからこその特徴があってとても面白い!
ちなみに外国では花火は夏の風物詩ではなく、お祝いの際にあげられるものと言う感覚が強いみたいです。
年越しや新年、あるいは聖人のお祝いやアメリカは独立記念日(7月だけど)です。
そりゃまぁ、四季がない国もありますしね。
詳しい海外の花火大会の色々についてはこちらの記事からどうぞ。
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